【就活生向け】機械科出身でも電気設計の仕事はできる理由を解説!

電気設計について

就職活動を始めると、「自分は機械科だから電気設計は無理かも」と考える学生もいるかもしれません。また、企業から電気設計として内定をもらったという方もいるでしょう。

専門分野と違う分野で、技術職として仕事をするという事には不安を感じる人もいるでしょう。

しかし結論から言うと、機械科出身でも電気設計の仕事は十分可能です。

この記事では、機械科出身の私が電気設計に挑戦した体験談をもとに、必要なスキル、就活でアピールするポイントを解説します。

機械科出身でも電気設計が可能な理由

機械科出身でも電気設計の仕事は可能です。以下にその理由をまとめました!

CAD経験が電気設計で役立つ

機械科出身者の多くは、学生時代や実務経験で3D CADや2D CADを扱った経験があります。

このスキルは、電気設計における配線レイアウトや筐体設計に直結します。CADを用いて図面を理解・修正できる力は、回路設計や機器配置の効率化につながり、設計の精度を高めるのに大いに役立ちます。

機械知識で電気設計もスムーズに

機械科で学んだ知識は、電気設計においても大きな武器となります。

モーターやセンサーを組み込む際には、構造的な制約や力の伝わり方を理解していると、より現実的で信頼性の高い設計が可能です。

電気回路だけでなく、機械的な観点からも全体を考慮できるため、他部署とのやり取りもスムーズになります。

機械全体の視点が強みになる

電気科出身者は回路やプログラムの知識において強みがあります。

対して、機械科出身者は力学の知識を生かした機械と電気両方の視点を持っています。例えば、放熱設計、材料の強度、部品の摩耗など、電気だけでは見落としがちな要素を踏まえて設計できるのが強みです。

この総合的な機械についての理解が、電気設計をより現実的かつ実用的なものにします。

機械設計と電気設計は密接な関係

まず押さえておきたいのは、
機械と電気は別分野に見えても、実務では密接に関わっている点です。

特に産業用機械やロボット・メカトロニクス分野では、以下のような関係があります。

制御設計

モーターやインバータの動きを制御する回路を設計する際、制御対象となる機械の構造を理解することが重要です。

機械科出身者は動作原理を理解しやすく、制御設計の意図を読み取りやすい利点があります。

センサー設計

位置や速度、温度を測定するセンサーは、機械構造と連動します。センサーの取り付け位置や配置を理解するには、機械の知識が役立ちます。

メカトロニクス

電気と機械が統合されたシステム開発では、両方の知識が必要です。機械科出身者は機構を理解した上で電気制御を学ぶことで、総合的な設計力を持つエンジニアになれます。

このように、機械科の知識は電気設計を学ぶ際の土台として強みになります。

電気設計で必要な知識・能力

電気設計といっても、専門性の範囲は広く、全てを初めから知っている必要はありません。

学生でも学習可能な範囲があります。

基礎電気知識

電気の基礎知識は必ず必要となります。実務を行っていると、実は高度な知識よりも中学・高校レベルの基礎知識のほうが役に立つことがあります。

基礎知識は全ての土台となり、幅広い範囲で応用が効きます。まずは基本から復習するだけでも効果があると思いますよ!

下記におさらいをオススメすることを書いておきます。

  • 電圧、電流、抵抗、オームの法則などの基礎
  • 回路図の読み方や記号の理解
  • ラダー図についての基本的な理解
CADソフトの操作

CADソフトの操作に慣れておくことも大切です。

私の場合は、大学の研究でAutoCADとSolidWorksを使用していました。今は実務でAutoCADを使用しているのですが、操作方法が分からなくて悩む時間が無かったのでスムーズに仕事に慣れる助けになっていたと思います。

もちろん、CADソフトを完璧に使いこなせる必要はありません。

CADソフトの操作方法や、何ができるのか知っているだけでもアドバンテージになりますよ!

安全・規格知識
  • JIS規格やIEC規格など、製品に求められる電気安全基準
  • 過電流保護や絶縁設計などの安全設計

これらは独学、学校の選択科目、オンライン教材、インターンシップなどで学ぶことが可能です。機械科出身者の論理的思考や計算能力は、回路の設計やトラブルシューティングに活かせます。

就活で評価されるスキル

求人票を見ると、電気設計に求められる条件は「電気科出身」限定ではない場合があります。
特に多いのは「大卒・理系学部卒」が条件になっているパターンです。

機械科出身者は以下の点で強みになります。

機械構造の理解

機械図面を読み取る力は、機械メーカーにとって非常に価値のあるスキルです。
これは設計者だけでなく、製造現場に携わる人にとっても重要です。

また、制御対象を正しく理解することは、電気設計の分野でも欠かせません。

特にモーターやアクチュエータを含む機械装置を制御する場合、機械科出身で力学を理解していることは大きな強みとなります。

CAD・モデリング経験

機械設計で習得した3D CADや図面の作成スキルは、電気設計に応用可能です。

機械設計と電気設計で描く図面は違います。しかし、CADの操作自体にはあまり大きな差がありません。描いている図面が違うだけで、CADを使ったことのある経験は評価されますよ!

システム理解力

機械と電気の両方の知識を持つ人材は、制御系のシステム開発で重宝されます。

つまり、専門知識の不足は研修やOJTで補えるため、機械科出身でも十分チャンスがあります。

むしろ、自分の知識幅を広げられるという意味では、周りの人よりも有利かもしれません。

まとめ

「機械科だから電気設計ができない」と思う必要はありません。むしろ、機械知識を持つことで、制御やメカトロニクスの分野で大きな強みになります。

就活生は以下のステップで準備しましょう。

  • 基礎電気知識を学ぶ
  • CAD経験をアピールする
  • 自分が学んできた工学知識を説明できるようにする

これらを実践すれば、機械科出身でも電気設計の仕事に十分挑戦可能です。私も機械科出身地ですが、電気設計の業務を担当しています。

私の経験が誰かの励みになれば嬉しいです。

恐れずにチャレンジして、幅広いキャリアの扉を開きましょう!